留学初日から翌朝、空腹に耐えかねて学内を歩いていると同じ寮にいる学生と出会った。寮近くのミニマートの場所を聞いてみると今日はやっていないという。「朝食一緒に食べるか?」そう聞かれたので迷わず付いていくことに。名前はFrosty(本名不明)。寮の管理を手掛けているしっかり者である。僕が留学生ということで親切に色々案内してくれるが、会話がほとんど聞き取れない。いわゆるパトワ語(ジャマイカ・クレオール語)というもので、他の人の会話も同様にほぼ聞き取れなかった。例えば「ハンシ、ハンシ」と言われて何言ってるんだろうと思ったらhand shakeのことだったりするのだ。パトワ語は音楽みたいにリズムを意識すれば聞き取りやすくなるという。本当に?
結局この日の朝はPattyをみんなで食べることになった。Pattyは揚げたパイ生地の中にチキンやビーフなどが詰まっているファストフードだ。ジャマイカ発祥ではないらしいが、ポピュラーな食べ物らしい。正直に言えば朝から重かったが、安い・うまいで万々歳だった。
寮に戻ると一緒にいたMaster Swipe(本名不明)が地酒のラム酒をふるまってくれた。彼は口を開ければジョークばかり言う、絵にかいたようなラテン系だ。本名不明というのはジョークを織り込んだあだ名を名乗っていたほうが、この寮では面白いからだそうだ。じゃあ何か名前を考えてあげるよ、ということで彼らに名前を付けてもらうことになった。(続く 【大野友暉】
一枚目、patty。アキー(ジャマイカの果物)を選んだ。甘さは無く、ほどよい塩味(おそらく果実そのものに味は無い?)で美味しかった。
二枚目、MONYMUSKというジャマイカ国産のラム酒。アルコール度数が63%のためチェイサーが必須。
三枚目の右がFrosty、左がMaster Swipe