6月1日。12週間通った語学学校STAFFORD HOUSEをとうとう卒業した。二回目のブログ「Hola!」で紹介したように、さほど大きくはないこの学校で過ごした日々はあっという間に過ぎていった。
入学当初に心配していた”ラテン”のノリについていけるかという不安は、毎日コロンビアンたちと過ごしているうちに完全に払拭された。今では産まれる場所を間違えた半コロンビア人とまで言われるようになった。ただし上半身に限る。なぜか?一つは僕のダンススキルがあまりにも悲惨なこと。(彼らは「考えるな。音を感じろ」と、アドバイスをくれるのだがそれができたら苦労しない。)そしてもう一つは、下ネタがらみの日本人へのステレオタイプによるものだ。
そんな国籍不明の僕が在学中に成し遂げたことを一つ挙げるとすれば、”分断”したことだ。
学校には昼食や放課後用にラウンジルームがある。昼休みになるとだいたいの生徒がこの部屋に集う。しかし全部で8つ程ある机は、入学当初には半分ずつに分かれていた。そしてそれぞれラテン系の人々とアジア系の人々で分かれて座っていたのだ。すると当然、英語を話す必要性も少なくなる。そこで入学してから1週間後、すべての机を少しずつ離して設置してみた。すると、翌日の昼休みには皆は今までと違うと所に席を取り、学生間のコミュニケーションもより活発化したのだった。皆何かしらのきっかけが欲しかったのだと思う。交流を生むために分断するとは、我ながらノーベル平和賞並みの働きをしたのではないだろうか。
本業の英語の方も少なからず向上したと思いたい。実際、来たときは上から2番目のクラスだったが、卒業前に記念に進級テストを受けてみると見事に合格した。最後の1週間はadvancedクラスとして過ごすことができた。
卒業式当日、セレモニーも終わり他の生徒と談笑していると突然こみあげてくるものが。何ということでしょう。今まで卒業式でも部活の引退でも泣いたことがなかったのに、大勢の人の前を前にしてこぼれ落ちる涙を止めることができない。最近映画を観て涙もろくなったのは感じていたがここまでとは思いもしなかった。止め方を学ぶためにもこれから定期的に泣いていきたい。 【染谷祐希】