HAPPY CANADIAN DAY①

 白と赤のフラッグがそこかしこで揺れている。ただその中心は円ではなく楓の葉だ。どこかしらにカナダの国旗を携えた大勢の人々が街を行き交う。そう、今日7月1日は彼らにとって大切な日。カナダの建国記念日だ。1867年のこの日、それまでイギリスの植民地として存在していた現カナダの各エリアが連邦を形成することで統合されたのだ。

 と、151回目の誕生日を迎えるにあたり、さらっとカナダの歴史を調べてみたのだが、この国の歴史と現在を語るうえで避けて通れないのが「多民族主義」だ。カナダはこの概念を国家の政策のとして掲げた初めての国だという。なんでも、人口約3500万人のうち、およそ20%ほどが移民によって占められているという。日本の場合その割合が約1.8%だというから大きな違いだ。今でも年に20万人程の移民を受けている且つ、更には移民2世・3世の世代も暮らしている。そのため、どこに行っても耳にするのは英語!というわけではなく、本当に色々な言語が聞こえてくる。英語が公用語の国(仏語も)にいるからと言って、生活しているだけでリスニングの向上になるわけではなかった。【染谷祐希】