高校生の頃、学校が早く終わった日にはよく、遠回りをして家に帰った。
遠回りは新たな発見を与えてくれる、私に必要なものだ。今思えばそれはただの言い訳で、一人で過ごす家での時間や、取り組まなければならないことからの「逃避」だったのかもしれない。教員を目指す私がこの大学を選んだのも、遠回りを言い訳にした、逃避だった。
しかしこの遠回りは、アイテムを集めながら進む「旅」になった。大学生活は、高校生の頃の私には想像がつかないほど、価値のあるものになったように思う。時間をかけて遠回りをした分、今後使えるアイテムは増えた。その分重さも、プレッシャーも増していった。そして4年生になった今、私はまた、遠回りを選択した。
今度の遠回りはただの逃避になるのか、かける時間に値するだけの旅になるのか、今はまだわからない。それでも、集めたアイテムを詰めた袋を抱えながら、私は足を進めるのだ。