2018/08/15
グアダラハラに着いた。あっという間の17時間だった。空港からの道で、テキーラに使われるリュウゼツランや大きくBienvenidos(ようこそ)と書かれた看板を見ても、まだ実感が湧かない。一方、色とりどりの街並みに「メキシコらしさ」を感じる自分がいた。突然自分の目で「メキシコ」を見たくなって、留学すると決めた。これからどんな「メキシコ」に会えるのだろうか。 初日はある一家にお世話になったのだが、とても優しくしてくれた。タコスや朝食をこれでもかというくらい振る舞ってくれた。ここはもう家だから好きなときにいつでも来ていいという温かさ。まだスペイン語をうまく聞き取れないのがとても悔しい。 立派な口髭のあるお父さんに、髭が好きだと伝えてみた。すると、独立記念日には皆帽子をかぶり口髭をつけるからそこで買えるよ、と答えが返ってきた。そこでようやく、これから1年間メキシコにお世話になることを実感できたような気がした。 生まれてからずっと過ごしてきた地を遠く離れ、「メキシコ」と出会う私の1年が始まる。【大沼歩実】